音楽劇「ダニー・ボーイズ」~いつも笑顔で歌を~

ミュージカルの聖地、N.Y.ブロードウェイ。その舞台で独唱し、トニー賞にノミネートされた日本人歌手がいた。伊藤幸男、英訳でラッキーマンの名にふさわしく、彼はいつも幸せそうに唄い、純粋に歌を愛していた。遠く海を越え、ブロードウェイに舞台で、仲間と結成したコーラスグループ「ダニー・ボーイズ」で、そして空の上でも――。

1976年、ミュージカルの聖地ブロードウェイの舞台に、日本人歌手の歌声が響いた。彼の名はサチオ・イトウ(伊藤幸男)。ミュージカル「極東組曲」の中のクライマックスシーンだ。巨匠ソールゼンハイムが手掛けた異色の作品はN.Y.で話題となり、日本にもテレビ中継された。

生涯に5千人もの命を取り上げた助産師、桃山ツネは、テレビから流れる「極東組曲」の素晴らしい歌声で、とてつもなく大きな産声を思い出した。
「この声はあの赤ん坊だ・・・。」
戦後まもない満州。両親が幸運を祈って「幸男」(ラッキーマン)と名づけた男の子の消息を、明るい歌声で愛された彼のその後の消息・・・。ツネは人生の最後に、どうしても知りたくなった。

ダニー・ボーイズ・・・「極東組曲」の俳優たちと、サチオが結成した幻のコーラスグループ。彼らと仲間たちにとって、歌は生きる力だった。言葉の壁、肌の色、どんな苦難に阻まれても、身体いっぱいに歌う喜びだけを信じていた。サチオの産声、歌声から、その消息をたどるツネの記憶を軸に、彼らダニー・ボーイズの絆と彼らを愛した仲間たち、抱いた夢と挫折、生きた軌跡が、その歌声と共に描かれる・・・。

公演概要

  • 東京公演
    2016年10月26日(水)~10月29日(土)
    東京国際フォーラム ホールC

  • 大阪公演
    2016年11月5日(土)~11月6日(日)
    新歌舞伎座

    出演

    真田佑馬
    水田航生

    柄本時生

    悠未ひろ
    AKANE LIV
    柴 小聖

    黒田こらん
    小野妃香里
    園山晴子
    伊地知玲奈

    藤井びん
    白石拓也
    荻原 悠
    優志

    戸井勝海
    金 すんら
    梅垣義明

    ベンガル

    剣 幸

    インフォメーション

    • 原作:島田虎之介(ダニー・ボーイより)
    • 演出・上演台本:元生茂樹
    • 脚本原案・作詞:石丸さち子

    平成28年度(71回)文化庁芸術祭参加作品